“夢に紡ぐ言の葉は”
少しは猛暑も収まりつつあるものか、
午前中は何とかしのげるものだから。
早めの目覚めとともに、いつものジョギングに出て、
早めの洗濯、早めの朝食と、とんとんとんと運んでの今は、
“…よく寝てる。”
押し入れのふすまに凭れかかってという、
色んな意味から微妙に危なっかしい体勢で。
イエスがいつの間にやら熟睡していたりする。
左右のどちらかへころんと転げたら吃驚しないかな。
それに、後ろへ力がこもったらふすまが破れてそれも危ない。
でもでも、何でか、
起こそうとまでの手が出せない私でもあって。
“…あれって、無理から起こしたことになるのかな。”
今朝 目覚めたら彼の懐ろに抱えられていて。
あわわ//////と驚き、身を起こしたら、
いつの間にやら螺髪もほどけていたらしく。
それがイエスの腕やら頬をくすぐったようで、
『…あ、おはよう。』
ほんの目と鼻の先で、
あの男らしいお顔がとろんと目覚めるところだなんて。
そんなのって…////////
直視出来るわけないじゃないのっ、と。
何を言い置いてったかも定かじゃあないまま、
あたふたとトレーニングウェアを押し入れから掴み出し…たら、
何でだかイエスのだったものだから。
羽織りながら外へと出てからそれへ気がつき、
……いや、サイズは幸いにして同じなんだけれど。
うああ、何でっ。////////
ああイエスったら、何かの折に一旦着たままねじ込んでたな。
ちょっぴりだけども、残り香がするじゃないですかっ///////
なんていう、慌てふためきのジョギングは、
それでも心頭滅却の足しにはなってくれたようで。
アパートへ帰りつく頃には螺髪のほうも戻っており。
ああそうだ、何か落ち着かない夢を見たのを、
イエスが宥めてくれたのだと、やっとのことで思い出す。
『あの…わたし、何かうなされてたのかな?///////』
『うん。でも、大したこともなかったようだよ。』
どうどうって起こして宥めたら、すぐにも寝直してくれたしと。
他愛ない夢でも見たのだろうって
窓の外の明るさと同じくらい、あっけらかんと微笑ってくれて。
言われてみても思い出せないくらいだから、
成程 他愛のない夢には違いなかったようで。
そのまま、洗濯機を回し、食事の支度をし、
イエスはもう起きていたのでとそのまま一緒に食事をし。
洗濯物を干し出しに、物干しまで出てから戻ると、
そんな短い暇間に上手にはまり込んでのこと、
睡魔にあっさりと襲われたそのまま、
眠ってしまったイエスであり…今に至るというワケで。
“まあ、二度寝みたいなものかもね。”
私が起こしたのなら尚のこと、
中途半端な時間帯に目を覚ましたに違いないのだし。
昼を回って蒸す前の今のうち、穏やかに熟睡してもらうほうがと、
こちらも気持ちを落ち着けてのこと。
それでは家計簿の検算でもしようかと、
レシートと一緒に大判のクラフト封筒へしまってあるノートを、
Jr.の後ろから引っ張り出そうと仕掛かったその間合いに、
ダメ、と
妙にはっきりとした声でくっきりと、
イエスがそうと言ったので。
え?え? 何がダメ?
というか、君、起きてるの?
じいっと見やったものの、返事はない。
恐る恐るというのも妙なものだが
起こすのは忍びないしと足音忍ばせ、
すぐの傍まで足を運び、
「…イエス?」
声をかけたが反応はなし。
薄いまぶたは降りたままだし、
背中のかいがら骨の辺りをふすまに当ててという、
やはりやはり、
微妙な凭れようのままな……彼であったものが。
不意にむくりと身を浮かせると
すうぅと深々 息を吸い込み、
「ブッダはあげない、私のだぞっ。」
…………………………はい?/////////
そのままコトンと、
イエスは再び寝入ってしまったけれど。
どどど、どうしたらいいと思いますか?
起こした方がいいのかな、このまま放って置いてもいいの?
というか、真偽の程を確かめたいような、
というか、一体どんな夢を見ていたかを聞きたいような。
あああ、どうしたら……っ。//////////
〜Fine〜 13.08.17.
*余程のこと、ハニーと叫ばせたかったのですが、
今回はそれだと誰のことか判らないので涙を呑んで諦めました。(たいそうな)
いえっさはともかく(ん?)、
ブッダ様の性格まで、少しずつ崩壊してないか?
………というほど、
ウチのブッダ様は、イエスが好きすぎて困りものです、はいvv
めーるふぉーむvv

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